レポート(取材記事)

心臓外科手術における次世代のスタンダード・MICS-MVPをエキスパートと共に体験する(1/5)

2019年3月24日(日)、メドトロニックイノベーションセンターにて、「Next Standard ~MICS Approach for Valvular Diseases 次世代の心臓外科手術をエキスパートと共に体験する」が開催されました。プログラムでは、これからMICSを始める心臓血管外科医が安全性の高いMICS-MVPを導入できるよう、トレーナーの先生からのレクチャーとハンズオントレーニングが行われました。
プログラムのトレーナーを務めたのは、田端実先生(東京ベイ・浦安市川医療センター)、阿部恒平先生(聖路加国際病院)、戸田宏一先生(大阪大学医学部附属病院)です。

心疾患の治療における近年の動向、プログラムの目的とMICSのメリット

はじめに田端実先生より、近年のTAVI治療における研究報告を踏まえたMICS導入の重要性、および今回のプログラムの目的とMICS-MVPを導入するメリットについてお話がありました。

MICS導入の重要性

田端先生

 

先週、TAVIにおけるスタディが発表されました。「機能性僧帽弁閉鎖不全症に対して、マイトラクリップ+至適薬物療法は、至適薬物療法単独より死亡率を有意に下げる」という報告が出ています。

私は、こうしたスタディを踏まえて心臓外科手術の「質」について考えていかなければならないと思っています。今までと同じ手術をしていては、やがて心臓外科医の仕事はなくなるでしょう。今後、手術にもより高い質が求められるようになると予測しています。
手術の質を高めるために意識すべきは、「QOL・早期回復」です。MICSは、この点において非常に重要なツールであると考えます。

導入アシストと手術手技の向上が目的

本プログラムは、MICSを安全に導入するためのアシストが目的です。また、MICSの手術手技は正中切開手術と異なる部分があるため、本プログラムを通じてその技術を磨いていただければと考えています。MICSの治療成績を向上させて、患者さんに貢献することが本プログラムの最終目的です。

MICSのメリット

MICSは、心臓外科医・患者さん・社会・病院それぞれにメリットがあるアプローチ方法です。
心臓外科医にとっては、内視鏡を用いることで視野が良好になる、直視下で手術をする必要がないので首の負担が軽減されるなどのメリットが挙げられます。この結果、手術の質も向上すると考えられます。
MICSによる患者さんのメリットはQOLの向上と早期回復です。患者さんが早期回復できれば医療費の削減や社会生産性の向上につながりますし、病院の病床回転率も上がることが期待できます。

次:MICS-MVPのセットアップ(東京ベイ・浦安市川医療センターの例)

 

 

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